骨盤のゆがみ

●不良姿勢

日ごろから姿勢が悪いと、身体の筋肉のバランスが崩れます。
すると、身体の土台としての役割を持つ骨盤に過剰な負担がかかりやすくなり、骨盤まわりの筋肉が緊張することで関節を圧迫して骨盤のゆがみに繋がります。

●長時間の同一姿勢

デスクワークや運転などで長時間同一姿勢になることが多いと、骨盤がゆがみやすくなります。
骨盤周辺の筋肉の緊張が強まり、ゆがんだ状態で骨盤が固まりやすくなるためです。

●偏った筋肉の使い方

日常生活でのクセなど、無意識に行っている動作が、実は偏った筋肉の使い方になっていることもあります。
足を組む、利き手でばかり荷物を持つ、片側に重心をかけて立つなどの動作は、筋肉の使い方が偏ります。
筋肉の使い方に偏りがあると身体のバランスが崩れ、骨盤のゆがみを引き起こします。

●出産

妊娠をすると出産に向けて骨盤を構成している骨が一時的に離れます。
出産後は徐々に骨盤が元に戻ろうとしますが、くつつき方によって骨盤にゆがみが起こる場合もあり、腰痛の原因となることもあります。

●肩こり、腰痛

骨盤がゆがむと身体のバランスが崩れるため、肩や腰など部分的に負担がかかりやすくなります。
その結果、筋肉が緊張して肩こりや腰痛などが生じます。

●冷え、むくみ

骨盤にゆがみがあると、血管が圧迫され、筋肉にも血液が十分に行き届かなくなり、冷えに繋がります。
特に、女性の場合は骨盤内に膀胱や腸以外にも子宮などの大切な臓器があります。
骨盤が歪むと、これらの臓器の働きも弱まリ、血液や水分の循環にも支障が出てしまいます。
全身の血行に支障が出ると、身体の末端まで温まらず、むくみの原因にもなります。

●体型が変化する

骨盤にゆがみが生じると、骨盤内部にある内臓の位置が下がることがあります。
骨盤の傾き方によっては、下腹部が出ているように見えることや、お尻が垂れやすくなることもあります。
また、左右の足の長さが違う場合も骨盤のゆがみが影響している可能性があります。

●O脚・X脚

股関節は大腿骨から下半身へと繋がっています。
そのため骨盤にゆがみがあると下半身のバランスが崩れ、O脚やX脚など膝の変形を招くことがあります。

●内臓機能の低下

骨盤の内部には内臓が存在し、骨盤によって守られています。
骨盤にゆがみが生じると内臓の位置が下がることがあるため、消化不良や便秘など内臓機能の低下を引き起こします。

骨盤のゆがみは身体の内側で起きているため、ご自身では気づけない場合があります。
まずは骨盤のゆがみからチェックしてみましょう。

チェック方法は、壁にかかと・お尻・背中・後頭部をつけて立つだけです。
この際の姿勢で骨盤のゆがみを確認します。

・腰と壁の間に手のひらが入る以上の隙間がある場合
・腰と壁の間に指先までしか入らない場合

この場合には、骨盤にゆがみが生じていると考えられます。

●背骨のストレッチを行う

背骨は骨盤に繋がっており、姿勢を支える大切な部分です。
背中の筋肉が緊張すると骨盤に緊張が拡大してゆがみが生じてしまうため、背骨のストレッチで緊張を緩和しましょう。

足を肩幅に開き、両手を壁につけて上半身を約90度になるまで前に倒していくことで、背中全体を伸ばすことができます。
この姿勢を15秒キープし、5回程度繰り返し行いましょう。

●骨盤のストレッチを行う

骨盤周辺の筋肉が硬くなると、ずれが生じた状態で固まります。
そのため、骨盤まわりをストレッチして筋肉の柔軟性を高めましょう。
仰向けになって寝て、片足の膝を軽く曲げて反対側の足のほうにねじるストレッチで、骨盤まわりをほぐすことができます。
この姿勢で10秒間キープし、反対側も同じように1セット3回ずつ行いましょう。

●姿勢を改善する

日常的に姿勢が悪いと、身体全体の筋肉バランスが崩れることで骨盤には大きな負担がかかります。
そのため、姿勢を見直すことが骨盤のゆがみの改善に繋がります。
日ごろから猫背や反り腰などの不良姿勢になっていないか鏡や写真で確認することが大切です。

・正しい姿勢のポイント

①耳の後ろから肩、くるぶしまで一直線
②肩の力を抜く
③下腹部に力を入れる
④大殿筋を意識し、肛門を締める

●正しく座るようにする

座る姿勢が悪いと、腰まわりに大きな負担がかかることで骨盤のゆがみを引き起こす可能性が高まります。正しい姿勢で座ることを意識しましょう。

特にスマホ操作やパソコン使用時には猫背姿勢になりやすいため、次のようなポイントを意識して座りましょう。

①椅子に深く座る
②骨盤を立てる
③膝や股関節は90度の角度にし、足裏を床に着ける
④背筋を伸ばしてあごを引く
⑤肩の力を抜く

●偏った筋肉の使い方をしない

偏った筋肉の使い方が習慣化していると、筋肉のバランスが崩れます。
足を組む、利き手ばかり使う、片方の手でばかり荷物を持つ、頬杖をつくなどの習慣を改善するようにしましょう。
こうした習慣は無意識に行うことが多いので、意識的に改善することが大切です。

●骨盤まわりを鍛える

加齢や運動不足で筋力が低下すると、負担がかかりやすくなるため骨盤のゆがみが生じやすくなります。
骨盤まわりの筋肉を鍛え、骨盤にゆがみが生じないように予防しましょう。
両膝を伸ばした状態で床に座り、お尻の動きだけで前に進む「お尻歩き」の運動では、お尻まわりを鍛えることで骨盤のゆがみの予防に繋がります。
3回1セット程度行いましょう。

骨盤がゆがむ原因は、日ごろの重心のかけ方や長時間のデスクワーク、出産によるゆがみなどさまざまありますが、骨盤周りの筋肉が固くなって引き起こされることが多いといわれています。

当院では、カウンセリングにて患者様のお身体の状態や、ゆがみの原因をお聞きし、根本改善を目指した施術を行っていきます。
まずは筋肉のハリを解消するために、手技療法をメインで施術していきます。
施術の最中に骨や筋肉のバランス、ゆがみがある場所を部分矯正で骨を正しい位置に戻していきます。

また、整えた骨盤の位置を維持するために、EMSでのインナーマッスルの強化もおすすめです。
骨盤矯正や、産後のゆがみが気になる方には産後骨盤矯正もございますので、気になる方はお気軽にお声がけください。