膝の痛み

膝は1つの骨ではなく、4つの骨から構成されています。
大腿骨・膝蓋骨・腓骨・脛骨が組み合わさっており、人間の身体でもっとも大きい関節です。

膝には身体を安定させたり、足への衝撃を吸収する役割があります。
体重を支えるだけではなく、歩く・走る・曲げるなど日常のさまざまな動作で体重のバランスをとりながら支えているため、大きな負担がかかりやすい部位のひとつです。
そのため、痛みが生じやすい部位と考えられます。

膝の痛みに悩む方は中高年に多いですが、スポーツを行う方にも発生しやすくなっています。
膝の痛みが起こる原因には次のことが挙げられます。

●筋肉や関節の柔軟性の低下

加齢や運動不足が原因で筋肉や関節の柔軟性が低下すると、膝に負担がかかりやすくなります。
負担が蓄積されることで膝まわりの筋肉が緊張を起こし、痛みが生じやすくなります。

●肥満

肥満の方は膝で体重を支える負担が大きくなります。
クッションの役割を果たしている軟骨が、通常の方よりもすり減りやすくなります。
その結果、骨同士がぶつかり合って炎症を起こし、膝痛が生じます。

●オーバーユース、ミスユース

スポーツで膝を使いすぎると、膝に少しずつ外力が加わることでスポーツ障害を生じることがあります。
とくにマラソンやバスケットボール、バレーボールなど膝を使うスポーツで生じやすいです。
またスポーツにおいて誤ったフォームでのトレーニングや、普段の生活でも、合わない靴での歩行や畑仕事などでしゃがむ動作、正座、猫背などの姿勢不良によって膝の痛みへと繋がります。

●膝のケガ

膝の半月板や靭帯を損傷することで、膝に痛みが生じます。
また交通事故や日常生活の中で、転倒した際に膝を強く打ちつけた場合などでも生じることがあります。

膝の痛みが起こる原因は、「病気やケガの場合」と「それ以外の場合」に分けられます。
それぞれの原因によって膝の状態も異なるため、現れる症状にも違いがあります。
原因ごとの症状についてみていきましょう。

●病気やケガの場合

・変形性膝関節症

変形性膝関節症は、加齢などが原因で膝関節の軟骨が弾力性を失い、使いすぎによるすり減りや、関節の変形が起こる疾患です。
中高年の女性が発症しやすいといわれている理由の一つとして、骨・軟骨・筋肉を健康に保つ作用のある女性ホルモンの一種エストロゲンの分泌量が急激に減る閉経後に、膝の症状が出てくる方が増えるためです。

主な症状は膝の痛みと水が溜まることです。
初期症状では、歩きはじめなど動作の開始時に痛みを感じ、進行すると正座や階段の昇降時、普通に歩いたり、座ったりするのも困難になります。
日常生活にも支障をきたし、行動範囲が狭まるため、精神的な負担も大きくなりやすくなります。

・関節リウマチ

自己免疫性疾患のひとつで、正常な細胞が自らの免疫によってダメージを受け、おもに関節に炎症を起こす病気です。
初期には手足の指にこわばりを生じることが多く、そこから進行すると膝といったほかの関節にも痛みやこわばり、変形が生じるようにもなります。

・半月板損傷

膝に外力が加わって半月板が損傷した状態です。
半月板が損傷すると、運動時痛や膝を曲げ伸ばしした際の引っかかリ感といった症状が出現します。
ひどい場合には、膝に水(関節液)が溜まったり、急に膝が動かなくなるロッキングという状態になリ、歩けなくなるほど痛くなります。

●それ以外の場合

病気やケガ以外の場合、膝関節や筋肉が硬くなることで痛みが生じている可能性があります。
神経が圧迫されることで、足にしびれ症状が現れることもあります。
また、血行不良によって冷えやむくみが生じることもあります。

●急性の膝の痛み

急に膝が強く痛むような場合や、患部まわりが熱をもっている場合は、炎症や損傷を起こしていることが考えられます。
無理に動かすことで炎症や損傷が悪化することもあり、動かさずに安静にすることが大切です。

また、アイスパックや氷のうなどを使って冷やすことで炎症の抑制が期待できます。
炎症の抑制により痛みが緩和され、早期改善に繋がります。

●慢性の膝の痛み

慢性的に膝が痛む場合、多くの場合では膝まわりの筋肉や関節が緊張して硬くなっていることがあります。
緊張をほぐすために、膝まわりを温めるようにしましょう。

入浴やホットパックなどで温めることにより、血行が促進され柔軟性を取り戻すことに繋がります。
温めながらセルフマッサージでほぐすことや、ゆっくりと膝を動かすようにするとより効果が期待できます。

●関節リウマチ

関節リウマチの場合は、薬による治療が必要です。
関節リウマチの可能性がある場合には、早めに医療機関で相談するようにしましょう。

●ストレッチを習慣化させる

加齢や運動不足によって膝まわりの筋肉や関節が硬い状態では、痛みが出やすくなります。
日ごろから膝まわりの筋肉や関節がやわらかくなるように次のようなストレッチを取り入れましょう。

①椅子に深く座り、左脚を上にして脚を交差させる
②右脚の膝を伸ばして、左脚を持ち上げる
③ゆっくり元に戻し、反対側も同じように行う
④15～20回を３セット行う

●ウォーキングをする

ウォーキングで膝や身体全体の筋肉を動かすことにより血液の循環が促進されます。
筋肉や関節の柔軟性を高めることは、膝の痛みの予防にも繋がります。
毎日20分ほどのウォーキングを継続しましょう。

●減量する

体重が重くなるほど膝には大きな負担がかかり、痛みが生じやすくなります。
平均体重よりも体重が重い場合には、減量しましょう。

転倒してから膝が痛む、スポーツをしていたら膝が痛くなってしまった、冷えると膝がきしむような痛みが出るなどでお悩みではありませんか？
膝は体重や重力がかかることで、負担が積み重なりやすい場所です。

ケアなどを行わず痛みをそのままにしてしまうと、骨が変形してしまったりすることもありますので、早期の改善やケアが重要になってきます。
原因はさまざまですが、膝関節部の筋肉や足の筋肉が固くなることによる血流不足で膝関節痛になることが多いといわれています。

当院では、手技療法や特殊電気療法で血流不足を解消し、施術の最中に骨や筋肉のバランス、ゆがみがある場所を部分矯正で正しい位置に戻していきます。
骨盤周りや脚に硬さがあることが多いため、骨盤周りや脚の筋肉の緊張も取っていきます。

膝のサポーターなどもご用意してありますので、痛みを我慢せずにお気軽にご相談ください。