腰痛

腰は骨盤とともに身体を支える土台となる部分です。
脊椎が上半身の重さを支えており、骨盤につづいて下半身とのバランスを保っています。

腰には上半身を支えることで常に負担がかかっており、さらに腰を「ひねる」「曲げる」などの動作をすることで負担が増します。
こうした負担が蓄積されることで筋肉の過度な緊張が起こり、腰痛が生じると考えられています。

腰痛の多くはレントゲンなどの検査では異常が見つかりにくい「非特異的腰痛」だといわれています。
非特異的腰痛の場合、筋肉の過度な緊張や血行不良が原因で生じると考えられています。
筋肉の過度な緊張や血行不良を引き起こす原因は、次のことが挙げられます。

●骨盤のゆがみ

猫背などの不良姿勢や、偏った筋肉の使い方によって腰に負担がかかると、腰まわりの筋肉が緊張を起こします。
腰まわりの筋肉が緊張して硬くなることで血管が圧迫され、腰痛が生じると考えられています。

●筋力の低下

加齢や運動不足によって腰まわりの筋力が低下すると、姿勢をうまく支えられなくなります。
腰への負担が増えてしまい、腰まわりの筋肉が緊張することで腰痛に繋がります。

●ストレス

ストレスがあると自律神経の乱れが生じることで血行不良が起こりやすくなります。
血行不良になると筋肉が緊張しやすくなり、そこに日常の負荷が加わることで腰痛が生じると考えられます。

●過度な腰部への負荷

腰に過度な負荷が加わると、腰まわりの筋肉が疲労します。
睡眠をとっても疲労が回復しきれずに緊張した状態がつづき、腰痛が生じます。
中腰の姿勢で重い荷物を運ぶ作業は、腰に大きな負荷が加わります。

生活習慣が原因の腰痛と、病気やケガが原因の腰痛では、それぞれ症状の特徴が異なります。
それぞれの腰痛の種おもな症状についてみていきましょう。

●筋・筋膜性腰痛症

筋・筋膜性腰痛症は、腰の筋肉や筋膜に対して、急激にもしくは慢性的に負担がかかることで生じます。
レントゲン上では異常がなく、足への痛みや痺れなども起こらないのが大きな特徴です。
長時間のデスクワークといった同じ姿勢での作業、前屈みでの家事や介護、スポーツで腰に負担をかけた動きなど、腰の筋肉に急なストレスがかかった場合などに発症します。

●ぎっくり腰

ぎっくり腰は、腰まわりが捻挫をしているような状態です。
突然、腰に激しい痛みが生じます。
その場から動けないほどの痛みですが、多くの場合は数日～数週間で徐々に痛みが和らいでいきます。

●椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは、椎間板の中にある髄核という組織が外に飛び出すことで神経を圧迫して腰痛を引き起こします。
前屈をすると痛みが増すことが多く、お尻から足にかけて痛みやしびれをともなう場合があります。

●脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症は、中高年に多い腰痛の原因です。
背骨にある脊柱管という神経の通り道が狭まることで、神経が圧迫されて腰痛を引き起こします。
長時間歩くと腰に痛みが生じるものの、休憩を挟むと再び歩くことができる「間歇性跛行（かんけつせいはこう）」とよばれる症状が特徴的です。
また、下肢に痛みやしびれをともなうことがあります。

●急性の腰痛

・安静にする

急な腰の強い痛みは、炎症によって生じている可能性があります。
無理に動かすと炎症が拡大し、症状の悪化や回復が遅れる原因になります。
無理に動かさず、安静にするようにしましょう。

・冷やす

急性期の痛みは、患部まわりを冷やすことで炎症の抑制が期待できます。
炎症がおさまることにより、痛みの緩和や早期改善が見込めます。

患部を冷やす時間は20分程度が目安です。
患部を冷やす際には、一度冷やしてから次に冷やすまでに2 ~ 3時間の間隔を空けるようにしましょう。
患部が熱を帯びたタイミングで冷やすと効果的です。

●慢性の腰痛

・患部を温める

急性の腰痛では冷やして対処しますが、慢性の腰痛では患部を温めます。
筋肉が過度に緊張しているため、温めて血行が促進されると、筋肉の緊張の緩和に繋がります。
筋肉の過度な緊張がほぐれることで、腰の痛みやハリ感の緩和が期待できます。

・ストレッチをする

慢性の腰痛は筋肉が緊張し、硬くなっている状態です。
ストレッチをして筋肉の柔軟性を取り戻すと、痛みの緩和が期待できます。

とくに股関節まわりは日常生活の中で動かさないことが多いため、筋肉が緊張しやすくなっています。
次のようなストレッチを取り入れましょう。

・腸腰筋のストレッチ

①足を前後に大きく開いて立ち、手を腰に当てる
②右ひざを深く曲げ、上半身を下げて股関節を伸ばす
③20～30秒キープし、左右3～4回行う

・腰を丸めるストレッチ

①イスに座り、膝を抱えるように上体を前に曲げる
②30秒キープし、もとの姿勢に戻る
③3～4回繰り返す

●適度な運動を習慣的に行う

適度な運動を習慣的に行い、全身の血行を促進させましょう。
全身の血行が促進されると、血行不良による腰痛の予防に繋がります。

適度な全身運動には、継続しやすいウォーキングがおすすめです。
ウォーキングは毎日20分以上歩くことを心がけ、股関節から動かすように大股で歩くと腰まわりの筋肉をしっかり動かすことができます。

●姿勢を正す

姿勢が悪いと筋肉のバランスが崩れてしまい、腰に過度の負担がかかることで腰痛が生じやすくなります。
日ごろからに姿勢を正すことを心がけましょう。
とくにデスクワークでは頭が前に出る猫背姿勢になりやすいので、背筋を仲ばして座ることを意識しましよう。

●ストレスをためこまない

ストレスによって自律神経が乱れると、体温や血流の調整ができなくなり、血行不良によって腰痛を引き起こすといわれています。
日ごろからこまめにストレスを発散させるようにしましょう。
適度な運動や入浴はストレス発散になるだけではなく、血行を促進させることができるので腰痛予防におすすめです。

●筋肉をバランスよく使うようにする

日常生活のなかで偏った筋肉の使い方をしている方は非常に多いです。
足を組む、利き手ばかり使う、頬杖をつくなど、バランスの悪い筋肉の使い方は腰痛に繋がります。
日ごろから左右バランスよく筋肉を使うことが大切です。

ぎっくり腰や突然の腰痛、慢性的な腰痛でお悩みの方も多いのではないでしょうか？
腰痛にはさまざまな原因がありますが、日常生活での負担の積み重なりや、柔軟性不足、冷え、腰部の筋肉や骨盤周りの筋肉、足の筋肉の血流不足で腰痛になることが多いといわれています。

そのため、当院ではまず、血流不足を解消するために手技療法と電気療法をメインに施術を行っていきます。
炎症が強い部分や痛みが顕著にある部分には、ハイボルトという特殊な電気などを使用し、痛みの早期改善を目指していきます。

痛みが軽減したあとは、再発防止のためのＥＭＳトレーニングや、ご自宅でのケア方法もご提案させていただきます。
腰痛でお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。